今週の幼稚園 2023.3.16
「名残惜しい」…これは子どもの言葉ではなく 大人の表現ですが、卒園を目前に控えた今週、子ども達が感じているのは まさにこれだなぁと、しみじみ思います。
「せんせい、あのナ、ぼく、ランドセルは あおいろやねん」「せんせい、がっこうに いくときは、ちょっと はやおきせな あかんねん」、4月からの小学校に向けて 期待がふくらむ一方で、「まだまだ ここに いたいねん」「もっと あいけいで、おともだちと あそびたいねん」「せんせい だいすき」が、次から次へと 子ども達の心にやって来て、「なんか わからへんけど…」名残惜しいんですね、それは先生達も同じですよ。
さて、今週月曜日からは、卒園式の通しのおけいこが始まりました。
「お祝いのことば」「祝辞」等が省略される分、本当の式よりも短いのですが、それでも1時間半程かかります。
しっかりイスに座って 落ち着いておけいこに臨んでいる姿を見ると、あぁ、立派に成長したなぁ…と感動します。
式のメインは証書授与、名前を呼ばれると 大きな声で返事をし、園長先生の前に出ます。
深くお辞儀をして ゆっくり手を伸ばし、受け取り、一歩下がって「ありがとうございます」、順番がありますが、みんなよく覚えて、緊張しつつも とても上手にやっています。
まだ6才ですが、この晴れがましい、大切な瞬間を 一人一人がよく承知して、誇らしく ていねいに果たしている気がします。
手話の歌もよく覚えて、大きな声で 自信をもって歌えるようになりました。
月曜日は、幼稚園最後のお弁当の日でした。
お母さん方が心を込めて作って下さったお弁当は、フタにメッセージカードがつけてあったり、おにぎりが かわいい顔になっていたり、いろいろ工夫がしてあって、子ども達は うれしそうでした。
「げつようびは ママ、はやおきしてるねん」「かわいい たまごやきに してくれてん」、お母さんの工夫や苦労(?)を ちゃんと子どもなりに分かって、「ママ、ありがとう」と思っていることが伝わって来ました。
そして、ついに今日、卒園式前日を迎えました。
午前中は卒園式のおけいこ、そして お昼は最後の給食です。
3月は、年長さんのリクエストで、スパゲティ、グラタン等、人気の献立が続きましたが、やっぱりシメは 一番人気のカレーです。
「今日は いつもより量を増やしたから、いっぱい食べてね」 給食のおばさんに言われて「バンザ〜イ!」でした。
給食も終わって 帰る前、恒例の「お別れタイム」が始まりました。
1年間をふり返り、あんなことあったね、覚えてる? あの時 楽しかったね、◯◯は 初めできなかったけれど、毎日少しずつがんばったら、とっても上手になったよね…、いろいろ話して いっしょに過ごして とても楽しくて幸せだったこと、先生達が どんなにあなたのことを好きだったか 知ってる? と、一人一人を呼んで ゆっくり話します。
初め ちょっぴり照れ臭そうにしている子もいますが、そのうち ホロリ、ポロポロ、グスン、エエン、エ〜ン! の泣き声が 園内に響き渡りました。
男の子も女の子も、「まだ まだ…、もっと もっと、こうして いたいのに」という お別れの切なさを全身で感じて 泣いている様子は「名残惜しさの極み」といったところでしょうか…。
ちょっぴり もらい泣きの涙をこぼして、あいけいファミリーの絆がしっかり結ばれている喜びを 味わいました。
明日はいよいよ卒園式、みんな 元気に来てね。
一緒に美しい最後を飾りましょう。